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SUBARU PHILOSOPHY

スバル660の魅力

Wednesday, 22 May 2013

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1990年の3月、軽自動車規格の拡大に伴い、REXも660ccエンジンを搭載した新シリーズを開発しました。同年4月1日発行の『カートピアVol.214号』では、『スバル660の魅力』と題した特集ページで、開発担当者の言葉を紹介しています。今回はその記事を採録しました。

660レックス 運転しているときの安心感疲れにくさが“ゆとり”なのです。

○出足のよいエンジン
660レックスのエンジンのまとめを担当しました。今回の排気量アップは、550ccのクローバー4エンジンをベースに、ストロークの延長で対応しています。ストロークアップすることによって低速トルクが増し、出足がいっそうよくなっています。そしてキャブレターのNAエンジン、スーパーチャージャーエンジンに加えて、新たに余裕の走りと好燃費のEMPi(電子制御マルチポイント燃料噴射)エンジン車を展開。またマニュアル車は全車5速としました。
(設計第2部主査 安田弘喜さん)

○ゆとりと安全性の充実
660レックスは、“ゆとり”と“安全性”に力点を置いて、開発を進めました。このゆとりというのは、運転中の安心感、疲れにくさ、さらには危険回避など緊急時の対応のしやすさなどを盛り込んでいこう、ということです。車体全長の100㎜拡大につきましては、まずエンジンルームの部分を前方に60㎜拡張。このことで静粛性や冷却性能などが向上しました。同時に前後のバンパーを従来に比べて20㎜ずつ出しています。
(商品企画本部担当部長 牧田藤雄さん)

○高性能EMPiエンジン
EMPiエンジンは、キャブレターのNAエンジンをベースとして、さらにきめ細かな電子制御による走行性や運転性の向上、出力の向上、燃費の低減などを図り、性能的にも優れたものとなっています。トランスミッションとの組み合わせ、つまりMT、ECVTそれぞれに適したトルク特性を与えるために、主として吸気系の形状の検討を重ね、さらに静粛性についてもレベルを下げる工夫を行ないました。
(研究実験第2部発動機実験第2課担当 川鍋昌彦さん)

○新規格に合わせた車体構造
車体構造の担当としましては、まず660ccエンジンを搭載することにより、いっそう高い静粛性や低振動性を実現すること。そして事故などの場合における安全面の強化という2つの点を中心に、開発を進めてきました。ゆとりのセダンにふさわしいボディとするために、新規格の中で車体構造のレイアウトを改めてやり直し、安全面でもバンパーのサイズ変更にとどまらず、前部構造も含め一新しています。
(設計第1部 軽系主査グループ担当 増田年男さん)

○クラスを超える動力性能
私は実用性能関係を担当しました。“ゆとりのミニセダン”ということで、動力性能もキャブ車でリッターカークラス、、EMPi車でそれ以上、スーパーチャージャー車では1.3lキャブ車と肩を並べるレベルに仕上がっています。今回はとくに試作車の段階で女性や男性、初心者やベテランといったさまざまな方々に実際の道路を走行していただきまして、広範囲な評価を受け、それを開発に反映させています。
(研究実験第1部車両研究実験第1課 高橋長寛さん)

以上カートピア214号より抜粋

二代目サンバー (1966年~1972年)

Monday, 20 May 2013

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1966年1月8日、東京丸の内の東京會舘で二代目となるニューサンバーの発表会が開催され、1月12日から発売を開始しました。

ニューサンバーはボディスタイルを一新し、各部に改良を加えました。サンバートラックには、従来のタイプに加えて二段広床式トラックが加わりました。

サンバートラックは、地上から355mmという当時の軽貨物車の中で最も低い荷台を持ち、20%広さを拡大。取り外しの出来るサイドゲートで荷物の積み下ろしを容易にしている。二段広床式トラックは、下段には左右両側から開閉できるキー付の防水ロッカーを採用し、フラットな上段の荷台には三方開きのあおりを付け、多様な荷物の積載性を高めました。荷台スペースは当時の軽貨物車最大の3.62㎡でした。サンバーライトバンはサイドドアの幅を960mmに拡大し、積載性を向上するとともに、新設計のゆったりしたキャビンを採用して快適な居住性を確保しました。また低いステップの採用やフェンダーの露出部分をなくすことで乗降性も向上。燃料タンクは20ℓから当時の軽貨物自動車最大容量の23ℓに拡大し、満タンで500㎞の走行を可能としました。

1970年にはマイナーチェンジを施した『ババーンサンバー』を発売します。このモデルは、従来からの居住性、使い勝手は継承しながら、高性能エンジンを搭載し、リヤサスペンションにセミトレーリングアーム方式を採用したことで、走りの性能を大幅に向上しました。また、三角窓を廃止し、ドアを後ろ開き式とするなど、機能性、安全性を向上しています。トラックの荷台も改良してさらに積載性能を高め、リヤゲートには半開き固定装置を採用しました。1971年3月に発売した新型サンバーシリーズは、フロントデザインを一新。ベンチレーションの周囲に色違いのグリルを設け、逞しさを増したデザインとしました。また、ドアにはベンチレーションのアウトレットを設けて、常に新鮮な空気がキャビン内を流れるようになりました。さらに同年7月にはサンバーパネルバン、9月には新型サンバーライトバンSDXを発売。1972年2月に発売された『すとろんぐサンバー』シリーズでは、大型のフロントグリルを採用してさらにフロントフェイスを力強いデザインとし、ドア上部のエアフローベンチレーションアウトレットにはウィンカーを組み合わせたサイドグリルを設けました。また、より過酷な走りや積載に対応するためにサスペンションを一段と強化。さらにトーションバー、オイルダンパーを強化したトラック(フラット)には目印として”H”の文字を付けました。

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ニューサンバー(1966年1月)

サイズ:全長2995mm×全幅1295mm×全高1545mm 
ホイールベース:1750mm 
トレッド:(前)1120mm (後)1080mm 
最低地上高:185mm 
車両重量:445㎏
乗車定員:2人

エンジン:EK32
型式:空冷2サイクル直列2気筒 
排気量:356cc
最高出力:20PS/5000r.p.m.
最大トルク:3.2㎏・m/3000r.p.m.
サスペンション
フロント:トレーリングアーム式独立懸架 
リヤ:スイングアクスル式独立懸架
(サンバートラック)

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ババーンサンバー(1970年2月)

サイズ:全長2995mm×全幅1295mm×全高1545mm 
ホイールベース:1750mm 
トレッド:(前)1120mm (後)1110mm 
最低地上高:160mm 
車両重量:475㎏
乗車定員:2人

エンジン:EK32
型式:空冷2サイクル直列2気筒 
排気量:356cc
最高出力:26PS/5800r.p.m.
最大トルク:3.6㎏・m/4500r.p.m.
サスペンション
フロント:セミトレーリングアーム式独立懸架 
リヤ:セミトレーリングアーム式独立懸架 
(サンバートラック低床式)

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すとろんぐサンバー(1972年2月)

サイズ:全長2995mm×全幅1295mm×全高1545mm 
ホイールベース:1750mm 
トレッド:(前)1120mm (後)1110mm 
最低地上高:165mm 
車両重量:495㎏ 
乗車定員:2人

エンジン:EK33
型式:空冷2サイクル直列2気筒 
排気量:356cc
最高出力:26PS/5800r.p.m.
最大トルク:3.6㎏・m/4500r.p.m.
サスペンション
フロント:セミトレーリングアーム式独立懸架 
リヤ:セミトレーリングアーム式独立懸架 
(サンバートラック低床式)

DOMINGO(1994~)

Friday, 17 May 2013

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‘94年6月18日にはフルモデルチェンジした新ドミンゴシリーズが発売されました(欧州では’93年秋に先行発売)。コンパクトボディ・7人乗りという独自のコンセプトはそのままに、装備、走行性能、安全性など、すべてを格段にレベルアップ。一新された外観は、スペース効率の高いキュービックフォルムを採用。ガラスエリアが広く開放感にあふれているため、視界も良く安全性も一段と向上しました。高剛性フレーム付シャシーの前端部がY字型に強化され、万が一の衝突の際にも衝撃を和らげる工夫が施されました。

室内は7人が快適に座れるだけでなく、サードシートの後ろにラゲッジスペースを確保。マルチファンクションシートはすべてのシートが動き、11通りの組み合わせを可能としていました。また、当時小型1ボックス車でスライドドアが左右両方にあるのはドミンゴだけでした。4WD車のトランスミッションには、従来の5速M/Tに加えてECVTも新設定。また、4WDシステムには新たにビスカス式フルタイム4WDを採用しました。新型ドミンゴのグレードバリエーションは、フルタイム4WDがGV(ECVT/5MT)、GVサンサンルーフ(ECVT/5MT)、2WD車はCV(5MT)、CV-B(5MT)でした。

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96年4月、ルーフを上げるとロフトが出現するリフトアップルーフを装備したドミンゴ・アラジンが登場。ロフトは長さ200cm×幅84cm×高さ50㎝で、大人ひとり+子供ひとりが横になれるスリーピングスペースとなりました。アラジン・キャンパーには、電動ポンプ式のシャワー付ギャレーやカセットコンロ、折りたたみ式サイドテーブル、ブラインドカーテンや室内コンセントが標準装備されていました。

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ドミンゴ4WD GVサンサンルーフ

サイズ:全長3525mm×全幅1415mm×全高1925mm
ホイールベース:1885mm
トレッド:(前)1205mm (後)1210mm
最低地上高:195mm
車両重量:1090kg
乗車定員:7人

エンジン:EF12
型式:水冷4サイクルOHC直列3気筒
排気量:1189cc
最高出力:61PS/5600r.p.m.
最大トルク:9.8㎏・m/3600r.p.m.
サスペンション
フロント:マクファーソンストラット式独立懸架
リヤ:スセミトレーリングアーム式独立懸架

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ドミンゴアラジン・キャンパーフルタイム4WD

サイズ:全長3525㎜×全幅1415㎜×全高1995㎜
ホイールベース:1885㎜
トレッド:(前)1205mm (後)1210mm
最低地上高:195mm
車両重量:1150㎏
乗車定員:6人

エンジン:EF12
型式:水冷4サイクルOHC直列3気筒
排気量:1189cc
最高出力:61PS/5600r.p.m.
最大トルク:9.8㎏・m/3600r.p.m.
サスペンション
フロント:マクファーソンストラット式独立懸架
リヤ:スセミトレーリングアーム式独立懸架

初代サンバー (1961年~1965年)

Monday, 6 May 2013

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スバル360が発売され2年半を経た1960年の10月14日、東京・赤坂プリンスホテルにおいてサンバートラックとスバル450が発表されました

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サンバーは、当時の軽トラックの中では最も床が低く、広い荷台を持ち、空冷2サイクル2気筒360ccエンジンをリヤに搭載した後輪駆動(RR)でした。リヤにエンジンを搭載したため、空車時と荷物を積載した時との荷重バランスがよく、スバル360と同じ独立懸架サスペンションの装備によって、優れた乗り心地を有していました。安全面についても、バンパーに対して運転席の位置をできるだけ後退させ、衝突安全に対して配慮した設計となっていました。この初代の特徴である、RR、四輪独立懸架、キャブオーバースタイルという三つの大きな特徴は、2012年にSUBARUでの生産を終了するまで、50年にわたって継承されていきます。(2012年以降はダイハツ工業よりOEM供給を受け、現在も販売は継続)

サンバーの名称は、中国南部、インドなどに棲息する鹿の仲間の名称からとられたもので、“軽快に良く走る”という特徴をイメージしたものでした。

初代サンバートラックは発表から4ヶ月後の1961年2月に発売が開始され、同年9月には四人乗りとして、ビジネスだけでなくレジャーにも使うことができるサンバーライトバンが追加発売されます。1962年3月には従来の3ドア(前席×2、左サイド×1)から、リヤにもゲートを設けたライトバン4ドアを追加。その後も毎年細部にわたる改良を加えながら1965年まで生産されました。

初代サンバーライトバン(1961年12月)

サイズ:全長2990㎜×全幅1300㎜×全高1520㎜
ホイールベース:1670㎜
トレッド:(前)1130㎜ (後)1070㎜
最低地上高:195㎜
車両重量:470㎏
乗車定員:4人

エンジン:EK32
型式:空冷2サイクル直列2気筒
排気量:356cc
最高出力:18PS/4700r.p.m.
最大トルク:3.2㎏・m/3200r.p.m.
サスペンション
フロント:トレーリングアーム式独立懸架
リヤ:スイングアクスル式独立懸架

DOMINGO(1983~)

Friday, 3 May 2013

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1983年10月3日に発売されたSUBARUドミンゴは、既存の小型1ボックス車では得られない「使い勝手の良さ」「経済性」と、軽キャブワゴンでは得られない「高性能」「七人乗り」に加え、国産初の「フロント回転対座シート」を装備した新しいカテゴリーの“多目的1リッターワゴン”として開発されました。

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新設計のEF10エンジンは、997cc直列3気筒4サイクルOHC。軽量・コンパクト化を図り、すぐれた燃費性能、しなやかな走行特性、ずばぬけた静粛性をバランスさせた高性能エンジンでした。エンジンはリヤに搭載され、駆動方式はRRと、パートタイム4WDの2種がありました。サスペンションはフロントはマクファーションストラット式独立懸架(コイルスプリング)、リヤはセミトレーリングアーム式独立懸架(コイルスプリング)の四輪独立懸架方式を採用し、直進性、安定性、悪路走破性等バランスのとれた操縦安定性を持っていました。タイヤは12インチラジアルタイヤを装着(2WD CFは除く)し、操縦安定性の一層の向上を図っていました。特に4WD車は、全車オールシーズンタイヤを装着し、雪道をはじめとする悪条件下の路面でも充分に性能を発揮しました。発売時のグレード構成は、2WDがCF、CS、CS-S、CS-Sサンルーフ付。4WDがGF、GS、GS-S、GS-Sサンルーフ付でした。

車名のドミンゴは、スペイン語で日曜日。このクルマに乗れば「気分はいつも日曜日」の意味をこめて命名されました。

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‘86年6月には新開発の1.2ℓエンジンを搭載したモデルが新たにドミンゴのラインナップに加わりました 1.2ℓエンジンは4WD専用として3グレード(GS、GS-S、GS-Sサンルーフサンサンウインドゥ)を設定、1ℓエンジンは2WD専用で4グレード(CF、CS、CS-S、CS-Sサンルーフサンサンウインドゥ)となり、車種バリエーションを一新しました。また、この時に開口面積の大きさが自慢のサンルーフにプラスして、ルーフの両サイドにもガラスエリアを設け、開放感を一段とアップした“サンサンウインドゥ”も新設定しました。さらにこの年の8月には、フルタイム4WDモデルGXが発売されます。GXは、1.2ℓOHCエンジンにスバル独創のフリーラン二ング式フルタイム4WDシステムを組み合わせて、より簡単かつ安心して4WDドライビングを愉しむことができるようになりました。92年10月にはツインエアコンやカセットスレテオを標準装備したモデルを設定し、全車にハイマウントストップランプを装備しました。

ドミンゴ4WD GS-S

サイズ:全長3410mm×全幅1430mm×全高1900mm
ホイールベース:1805mm
トレッド:(前)1210mm (後)1210mm
最低地上高:205mm
車両重量:900kg
乗車定員:7人

エンジン:EF10
型式:水冷4サイクルOHC直列3気筒
排気量:997cc
最高出力:56PS/5400r.p.m.
最大トルク:8.5kg・m/3200r.p.m.
サスペンション
フロント:マクファーソンストラット式独立懸架
リヤ:スセミトレーリングアーム式独立懸架

ドミンゴ4WD GXサンルーフサンサンウインドゥ

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サイズ:全長3425mm×全幅1430mm×全高1900mm
ホイールベース:1805mm
トレッド:(前)1210mm (後)1210mm
最低地上高:205mm
車両重量:940kg
乗車定員:7人

エンジン:EF12
型式:水冷4サイクルOHC直列3気筒
排気量:1189cc
最高出力:52PS/4800r.p.m.
最大トルク:9.7kg・m/3200r.p.m.
サスペンション
フロント:マクファーソンストラット式独立懸架
リヤ:スセミトレーリングアーム式独立懸架

FFレックスを語る

Wednesday, 1 May 2013

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REXは20年にわたる生産期間の間に、3度のフルモデルチェンジを行なっています。中でも大きな改変となったのが、81年9月に行なわれた初代から二代目へのモデルチェンジでした。このとき、レックスは駆動方式をスバル360以来スバルの軽自動車が採用してきたRR(リヤエンジン・リヤホイールドライブ)から、FF(フロントエンジン・フロントホイールドライブ)へと変更したのです。FFについては、SUBARU1000でいち早く量産小型車にFF方式を採用したスバルでしたが、そこで積み上げてきたノウハウや経験を活かし、REXもモデルの半ばに際して駆動方式をFFに変更しました。その後、4WD車やECVT車などに発展するベースとなったFFへの転換は、どのようにして行われたのでしょうか?

カートピア誌vol.112号(1981年10月1日発行)の特集『FFレックスを語る』に、開発に携わったエンジニアの声が掲載されています。今回はその中から一部を抜粋しました。

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『ボディ設計の最大のポイントは室内スペースの拡大とロングライフ設計』
野村重夫さん(スバル技術本部車体技術第一部第一設計課担当)

はじめはFFにすべきかRRにすべきかという問題ですね。軽自動車をFFにするメリット、あるいは問題点は何か、みんななんとなく分かっているわけですが、それを的確に整理することからやったわけですね。車体構造からも4~5人プロジェクトチームに入っているわけですけど、それこそ予備試験車(台車)の製作など、ありとあらゆる仕事が入ってくるわけです。まあRRについてもよく分かっていますから、あとはFFにして思っている通りのものなのか。ま、小型車でやってますからそれほど大きな予期せぬ出来事ってのは発生しないだろうけど、やはり軽のサイズに置き換えた時にどうかと。それを台車でもってひとつひとつツブしていったわけですね。

ボディ設計の最大のポイントは、まず室内スペースを大きくとるということですね。で、サイズは決められているわけですけど、その中で極力大きくして充分な機能を盛り込むということですね。エンジンルームは当然狭くなるわけですけど、ベストコンディションで使うためには、それなりのメインテナンスも必要ですから整備性を良くしていかなければならない。ま、いろんな整備性にからんだ補機類のレイアウト的なこととか、そういうものが発生してくるわけです。何をどこにおけばいいというのを、いろんなダミーを作って実際にやってみながら進めていくわけです。

室内を広くと、当然出入りをよくする上で開口部を広くする必要があるわけですから、そういった面での車体剛性をキープしていかなければならないとか。計算でもある程度はメハナがつくんですが、やはり本物の最適値をつかまえるには実物での試験が必要で、欠かせませんですしね。

高張力鋼板の採用は、重量を必要以上に重くしないというツメの中で行きついたわけで、単価そのものは高くなりますけどその分のメリットはあると思いますね。ボディ全体の44%に高張力鋼板を使ってますし、バンパーにも使いました。採用までには専用試験の車体を、それも仕様を変えて煮詰めたわけです。

今回は、ガラス面積が30%アップしてますけど、単純にいいますと、ガラスの方が重くなるんです。しかも車体としても開口部がひろがりますから、それなりに剛性を保つための結合部とかに工夫が必要なわけです。ピラーの端末部の結合の仕方とかにね。

また剛性なんかと並んで車体の方で出てくるのは、振動問題の解決です。静粛性を確保しようとエンジン振動、サスからの振動、それの対応の試験を何回もくりかえしてやってきたわけです。

基本コンセプトのロングライフということも当然具体化しなければなりません。防錆の例ですと、車体構造として電着液が行き渡っていくような、そういった点での配慮ですね。フレーム、ピラーですとかは空気が抜けていかないと液がいきわたらないわけですね。それでも電着液の行きわたり方が不充分なところは、防錆鋼板という亜鉛処理をした材料で作っていくわけですね。それと、今回の特色はサイドシルの所を塩ビ系アンダーコートしてるんです。サイドシル部までやったのは軽で初めてです。(~以下略)

(カートピアvol.112 1981年10月1日発行 より抜粋)

SUBARU SAMBAR

Monday, 29 Apr 2013

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これまで、SUBARU1000からアルシオーネSVXまで、水平対向エンジンを搭載したモデルに続き、SUBARU360からREXまで軽自動車の歴史を振り返ってきました。
これら乗用車に加えてもうひとつ、SUBARUは軽自動車規格の商用車も作ってきました。1960年10月に発表(発売は翌年)されたSAMBARは、53年を経た今も継続している息の長いブランドです。ここではその半世紀におよぶ歴史を彩った歴代サンバーを紹介していきます。

初代サンバートラック(1961年2月)

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サイズ:全長2990mm×全幅1300mm×全高1520mm
ホイールベース:1670mm
トレッド:(前)1130mm (後)1070mm
最低地上高:185mm
車両重量:395㎏
乗車定員:2人

エンジン:EK32
型式:空冷2サイクル直列2気筒
排気量:356cc
最高出力:18PS/4700r.p.m.
最大トルク:3.2㎏・m/3200r.p.m.
サスペンション
フロント:トレーリングアーム式独立懸架
リヤ:スイングアクスル式独立懸架

『スバル燃料節約数え唄』

Friday, 26 Apr 2013

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オイルショックや、排気ガス規制など、燃費や排気ガスに対しての関心が急速に高まってきたのがこの時期の特徴です。そんな時代を反映するように、REXもシンプルでコンパクトなことによる経済性の高さを“ちびコロジー”という言葉で表わし、アピールしていました。今回は、そんな時代の雰囲気を感じさせる珍しい“かぞえ歌”をご紹介しましょう。この『スバル燃料節約数え唄』は、1974年2月に発行されたREXのカタログの裏表紙に掲載されていました。今の時代にも通じる燃費運転のコツが、覚えやすいフレーズとなって、表現されています。

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1.ひとつとせー
一度引いたらめんどう見よう
チョークの戻しを忘れずに
そりゃ ホントだね
そりゃ いいことだ

2.ふたつとせー
ふかしていいのはタバコだけ
なるべくやめよう空ぶかし
そりゃ ホントだね
そりゃ いいことだ

3.みっつとせー
見た目にカッコは良いけれど
急な発進高くつく
そりゃ ホントだね
そりゃ やめましょう

4.よっつとせー
余分なものはおろしまショ
いらない荷物や床の泥
そりゃ ホントだね
そりゃ いいことだ

5.いつつとせー
いつも朝の心掛け
暖気運転 短かめに
そりゃ ホントだね
そりゃ いいことだ

6.むっつとせー
無理をするのはやめましょう
追越しせずにおとなしく
そりゃ ホントだね
そりゃ いいことだ

7.ななつとせー
中味もきちんと調べまショ
タイヤのエア圧 適正に
そりゃ ホントだね
そりゃ いいことだ

8.やっつとせー
はあやく早くとせかれても
車のスピード 控えめに
そりゃ ホントだね
そりゃ いいことだ

9.ここのつとせー
急に止めるのよしましょう
車の動きをよく読んで
そりゃ ホントだね
そりゃ いいことだ

10.とうとせー
がっちり整備をしておけば
いつもエンジン いい調子
そりゃ ホントだね
そりゃ いいことだ

車とは自分の領域を広げる道具

Monday, 22 Apr 2013

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後に富士重工業の社長となった竹中恭二氏が、スバル企画本部商品計画部第二課に在籍し、新商品の開発に取り組んでいたときの談話コメントは、ジャスティの発表に合わせて、二ヶ月に渡ってカートピア誌に紹介されました。当時のスバルが、どのような視点で新たなクルマづくりをしていたのかが分かる記事を、前週に続いて掲載します。

エンジニアの談話室
車とは自分の領域を広げる道具なんです。

ジャスティの場合は、まず二十代から三十代前半の若い人達をターゲットに置いて、車づくりを考えてきました。それでは具体的に、ターゲットはどういう人達なのかということになると、プロジェクトにかかわっている自分達のことなんですね。私の場合は結婚する直前の自分ということになります。つまりジャスティでは、みんなが確かなターゲットを思い浮かべながらつくりあげたというわけです。設計で図面を引いている人も自分自身が使いやすい車とするために一本一本線を引いているし、デザイナーがクレイモデルをつくるときに、ひとつの面を粘土でキュッとこするのも、同じ意識でやっているということです。

車は誰もが毎日運転しているものだから、どんな車が欲しいかということは、みんなが自分で考えればいいんです。何も難しく考えることはなくて、自分自身で企画して自分自身に合った車をつくれば、それはお客さんにも認めてもらえると思います。あえてターゲット像をつくりあげるのではなくて、自分の気持ちを乗って頂く人の年齢に合わせていけばいいわけで、これが一番単純でよくわかる方法なんですね。

そこで車とは、本来どういうものかと考えてみますと、あくまでも道具のひとつなんです。人々が生活していくうえで、何か新しいことを始めようとか、こんなことにチャレンジしたいという好奇心は誰でも持っていると思いますが、その好奇心を具体化しようと思った時に、車が道具として役立つわけです。ただ単に現在の生活の中だけでしか使えない車では、価値がないということで、そこから飛び出して行こうとする時に応えてくれる車でなくてはいけないと思っています。

スバルのブランドイメージを築き、信頼を確立するのが仕事です。

私のような事務系に近いエンジニアのやるべき仕事は、基本的にスバルというブランドイメージをいかにして築きあげていくかということ。つまりスバルに乗っていただくお客さんに対して、メーカーそしてスバルの技術への信頼を確立していくことだと思うんです。そういったもののひとつとして、発売は準備の都合上、少し遅れますけど、技術発表したスバルECVTなどの先進的な技術を実用化して、さまざまなニーズに応えていくことが、スバルのブランドイメージを高めることにつながるのではないかと考えています。そして、それにまい進していくことが私の仕事だと信じています。

(以上、カートピアvol.142 1984年4月発行 より)